ジュニアスイミング

平泳ぎのスピードを上げるコツと練習方法 伸び悩みの小中学生必見!

ジュニアスイミング

そこそこ平泳ぎもできるようになったけど、もっと速く泳げるようになりたい、という人は多いのではないでしょうか。もともと平泳ぎはスピードが出にくい泳法ですので、どうしてもクロールほどのスピードはでませんが、スイミングスクールでは級が上がっていくと各泳法での基準タイムをクリアする必要が出てきます。

そこでここでは、平泳ぎができるようにはなったがなかなかスピードが出ないという人が、もっとよく進むために必須の最重要ポイントとその練習方法について書いてみたいと思います。

基本的なキックの蹴り方

平泳ぎはキックで進みます。もちろん手のかきでも進みますが、推進力の比率はキックの方がずっと大きいです。ですから、速く進むにはキックが最重要になります。そこで、キックの基本的なポイントを3つ、挙げたいと思います。まず、「足裏は後ろに向ける」です。初心者でよくあるのが、足の甲で水を蹴ってしまうパターンなのですが、これでは進みません。必ず足の裏で水を押します。

2つ目は「足は全部引かなくていい」です。スイミングスクールによっては、足を引く際にかかとをお尻に付けるぐらいのつもりで、できるだけ引きつけるように教わるところもあるようです。一回のキックで、できるだけ前に進もうとする気持ちは分かるのですが、大きく引きつければ引きつけるほど、太ももにかかる水の抵抗が大きくなり、逆にブレーキになってしまうのです。上手くなれば半分程度の引きつけ(ハーフキック)でもいいくらいです。

3つ目は「蹴り出しは横でなく後ろ」です。に進むためには後ろに蹴らなくてはなりません。蹴る時に足を外側に大きく広げる人が多く見受けられますが、これでは水を横に蹴ることになって前に進みません。足を引きつけた時、足は肩幅程度に少し開いていていても構いません。そこから後ろに真っ直ぐ蹴るぐらいのイメージでいいのです。そして蹴り終わりに足を閉じて、さらに足の間の水を後ろに押し出します。

ずっと続けて欲しい練習

ビート板キック

これらの基本を身に着けるためにしてほしい練習が、ビート板キックです。これはどこのスイミングスクールでもやっていると思いますが、ただ漫然とやっていては意味がありません。どうすれば1回のキックで最もよく進むかを意識します。足をどの程度まで引きつければ最もよく進むのか、足を少し開いてみたり、閉じてみたり、色々と試してみて自分なりに一番いいポイントを探してください。

そしてもう1点、ビート板キックで気をつけて欲しい点は体重移動です。ビート板を使うとどうしても上半身が上がり、下半身が沈みがちになります。そこで、キックの際にグーッとビート板を抑えるようにして前に体重をかけることで体を水平に保つようにします。こうすることで体重移動の感覚を覚えることができます。

1かき2けり

もう1つの練習が、1かき2けりです。これはその名の通り、1回手をかいて2回連続してキックをするという練習です。ここでまず意識することは重心移動です。2回連続でキックする際に、1回1回、前にグッと体重をかけて、重心移動を行い、体を水平に保ち下半身が沈まないようにする感覚を身に付けます。そして手と足のタイミングにも気をつけます。手のかきが終わって手を前に伸ばしてからキックを行います。

手を前に伸ばす時は水の抵抗が大きくなります。ですから、それと同時にキックをしても、ブレーキを踏みながらアクセルを踏んでいるのと同じなのです。有名選手の泳ぎも一見、手を前に伸ばす時にキックしているように見えますが、注意してよく見て下さい。絶妙なタイミングで手を前に伸ばしてからキックをしています。

さらにもう一点、上下動を少なくすることにも気をつけます。手をかいて息継ぎをする際、上半身が上がります。上手い人の泳ぎを見ても上半身が上がっているように見えますが、実際には上に上がっているというよりは、斜め前に飛び出している感じなのです。単に上半身を上げるだけでは水の抵抗を受け、ブレーキになるだけです。キックの際に前に体重をかけ、手をかく時には斜め前に飛び出すイメージで、体を出来るだけ水平に保ち、上下動を抑える感覚を身に付けます。

さらに上達するための練習

そしてもう1つ、やってほしい練習はバタフライ平泳ぎです。これはバタフライと平泳ぎを交互1回ずつやるというもので、手と足のタイミングを身に着ける練習です。上達するためにはこのタイミングが非常に重要で、上級者でもこのタイミングが少しでもズレてくるとタイムがガクッと落ちてしまいます。それくらいこのタイミングは微妙で難しいものです。

平泳ぎはバタフライとタイミングが似ています。イメージで言うとググッと前に体重を乗せるところ、手の動かし方、足の動かし方が似ているので、そのタイミングで同じようにバタフライと平泳ぎを両方一緒にやります。これがしっかりとタイミングを合わせてできるようになると、バタフライもタイミングが分かってきて、一石二鳥なのです。

このバタフライ平泳ぎはちょっと難しいかもしれません。最初はよく分からないなぁという感じかもしれませんが、焦らず気長に挑戦してもらえれば、ある時、「あっこれか!タイミングってこんな感じなんやっ!」て分かる瞬間があると思います。そうなればしめたもので、平泳ぎとバタフライ、同時にワンランクアップです。

まとめ

以上が平泳ぎのスピードアップに必須の最重要ポイントとその練習方法です。これらのことは、私の娘がスイミングスクールでの進級テストで個人メドレーの基準タイムクリアを目指す際、一番のネックが平泳ぎなのでなんとかしたい、と言ってきたときに教えたことです。娘の場合は特に手と足のタイミングが効いたようです。

まず1つ目のポイントは、「足裏を絶対に後ろ向けて」ということ。2つ目は「全部足を引かなくていい」ということ。途中まで引いたら足をぐるっと回すようなイメージで蹴ってください。そして3つ目が「蹴り出しは横じゃなく後ろに」です。常に足の裏は後ろに向けて、横には絶対蹴らないように。そしてこの時、蹴り終わりに足を閉じて、その時に水を押し出す力も使えれば、さらにいいです。

これらのことを身に着けるための練習は2つ。1つはビート板キックです。漫然とやるのではなく、自分の場合の進むポイントはどこか、足の開き具合、どこまで引き付けるか、を意識して、確認しながらやって下さい。そして、ここ、というポイントを見つけたら、いつでもそれが再現できるよう、繰り返し行ってください。

2つ目が1かき2けりです。前へ前へと体重をかけ、上下動を少なくし、手が終わってから足で蹴る、です。そして最後に、さらに加速する練習方法としてバタフライ平泳ぎです。バタフライと平泳ぎは前に体重を乗せたり、タイミングの点で似ている部分がありますので、これができるようになれば、平泳ぎはもちろん、バタフライもうまくなっちゃいます。

是非、ご参考にして頂ければうれしいです。

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