ジュニアスイミング

「バタフライが苦手な小学生向け」バタフライをもっと楽にもっとかっこよくするには?

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ある時、娘に「もっとこんな風に泳げたらいいのにっていうようなことある?」と尋ねると、「バタフライをもっとスムーズに泳ぎたい」と言われました。詳しく聞くと、手をかく時、息継ぎの時、水の抵抗を強く感じるので、それをもっと楽にスムーズにできたらいいな、とのことでした。

そこで、基本に立ち返り、滑らかな体のうねりと息継ぎのタイミングを掴める練習を提案してみましたので、ここではその練習方法について書いてみたいと思います。バタフライはできるけど、もっと楽にスムーズに泳ぎたいという人は是非参考にして見て下さい。

イルカ飛び

バタフライでは体のうねりが非常に重要な役割を果たしています。泳ぎの効率を高め、速度を上げるために、泳ぎのリズムに合わせて体をうねらせます。うねりを加えることによって、泳ぎの力が前に集中し、進む方向に向かって力強く推進されるのです。また、体のうねりによって、泳ぎのリズムが整い、泳ぎの効率が上がります。

この体の動きを覚えるためにまず最初にすることが、イルカ飛びです。これはどのようにするかというと、1.プールの端に立ち、手を上に伸ばします。2.前方にジャンプし、手の先から入水して水に潜ります。3.水中で体を反らしながら(胸を張るようにして)水面に浮上します。これで終了です。これを何度も繰り返し、体をうねらせる感覚を覚えます。

次に、イルカ飛びができるようになったら、それに手の動きをつけます。イルカ飛びで水面に浮かび上がる直前に両手をかき、気をつけの姿勢になります。その時、最後に顔を水面から出します。これで頭バタフライの完成です。これを何度も繰り返し、頭を上げるタイミングを覚えます。

片手バタフライ

イルカ飛びで体をうねらせる感覚を身につけ、頭バタフライでタイミングを身につけた後、よりバタフライに近い片手バタフライをします。これはその名の通り、片方の手は前に伸ばしたままで、もう一方の手だけで水をかきます。最初はクロールと同じ横向きの息継ぎでも構いません。慣れてきたら徐々に顔を前に向けていきます。

なぜ片手かというと、両手より片手の方が腕を回しやすいからです。そして、片手の方が腕の動きに意識を集中しやすいからです。ここで意識することは、顔を上げるタイミングです。くれぐれも、手のかき初めから顔を上げてはいけません。水をかき終わるときに顔を上げるくらいの気持ちでいいです。頭バタフライのタイミングです。そしてそのタイミングでキックをします。

右と左、別々に練習し、それぞれ慣れてきたら、右2回、左2回と交互に連続して行っていきます。1回1回ゆっくりで構わないので、タイミングを意識して練習します。

4回キック1回手回し

最後に4回キック1回手回し(4キック1プル)です。これは、通常のバタフライにおいて、入水してそのまま3回キックのみで進み、自然に体が浮いてきたところで4回目のキックに合わせて手を回し、息継ぎをします。ここでも大切なのはやはり、タイミングです。3回のキックの間に手を回す気持ちの準備をします。

そして4回目のキックの少し前に手を回し始め、4回目のキックに合わせて手をかき終わるぐらいの感覚です。通常のバタフライ(2キック1プル)では、なかなか1回1回のタイミングに意識を集中できません。そこで、4キック1プルにすることで、キックと手のかきと息継ぎのタイミングに意識を集中しやすくさせるのです。

ですから、もしやりにくければ3回キック1回手回しでも構いません。これでタイミングがきっちり合えば、バタフライのワンポイントアドバイスで言った「トビウオのように」、前方に飛びながら息継ぎができるようになります。そして1ストロークでグンと進むようになります。

まとめ

私の娘の場合は、ある程度バタフライができるようになってから、本人が「もっとスムーズに!」と言ったので、以上のバタフライの基本練習に立ち返ったのですが、これらの練習はこれからバタフライを習得したいという子供にも(もちろん大人でも)最適な練習メニューです。イルカ飛びから頭バタフライ、片手バタフライ、4回キック1回手回しへと順に進むことで、誰でもバタフライが泳げるようになります。

ただ、子供の場合は同じことを繰り返しているとすぐに飽きてしまうので、遊びの中にうまく取り入れていけるといいですね。例えば、イルカ飛び~頭バタフライであれば、水に潜ることさえできれば誰でもできる練習だと思います。小さいお子さんであれば、潜った状態からスーッと体が浮いてくる感覚が気持ちよくて、楽しそうに何度もやってます。

そしてこれを私の娘たちは、どこまで深く潜ってから浮かび上がれるか、あるいはどれだけ遠くで浮かび上がれるかを競い合う遊びにしてしまっていました。いつの間にか、体のうねりの強弱をコントロールする練習になってしまっていたのです。是非皆さんも、お子さんと一緒に遊びながらチャレンジしてみては如何でしょうか。

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