ジュニアスイミング

「クロールの息継ぎを極めたい小中学生向け」左右両方での息継ぎのための練習方法3選

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多くの人はクロールの息継ぎを右でするか左でするか、やりやすい向きがあると思います。私の娘は右がやりやすいようですが、左右どちらにしても腕を2回かくごとに息継ぎをするか、4回かくごとか、偶数回ごとに息継ぎをすることになります。

ある日、娘から「できるだけ息継ぎの回数を減らしたいけど、手を4回かくごとの息継ぎだと息が続かない。3回ごとにできたら丁度いいのに。」と言われました。そこで、左右両方で息継ぎができるようにしよう。そうすればもっと楽になるだろう、ということで、ここではそのための練習方法について紹介します。

サイドキック

まず最初にする練習はサイドキックです。これは、片方の腕を前に伸ばし、反対の手は太ももの横に置いた状態で、伸ばした手の側の体をプールの底側に、反対側の体を水面側にして半身になった状態でバタ足を行います。そして、随時顔を水面から出して息継ぎをします。

どうしても体が沈んでしまう場合は、前に伸ばした手でビート板を持っていても構いません。娘もなかなかできなかったので、ビート板を使いました。ビート板を使えばなんとかできました。これを左右両方行うことで、息継ぎの際の体のバランス感覚を覚えます。

片手クロール

サイドキックの次は片手クロールです。これはその名の通り、どちらか一方の手は前に伸ばしたままで、その反対の手だけで水をかきます。その際、ひとかきごとに、一旦前で両手を揃え、バタ足のみで進む「間」をいれます。そして、毎回または2回に1回など、息継ぎをします。

これを左右できるようになると、左右どちらでも自由に息継ぎができると思います。ここではあくまでも、腕の回転と体のバランスを身に着けることが目的なので、スピードは必要ありません。ゆっくりで構わないので、ひとかきごとに両手を前で揃えて間をとります。

これは息継ぎの時、前に伸ばしている手が下がらないにする練習にもなるので、クロール自体の泳ぎをよくするためにも非常に効果的なのです。一見、クロールができている子でも、グルグルと両手を回して勢いで泳げてしまっている子も多く、そのような子にとっては簡単そうに見えて実はなかなか難しかったりします。

私の娘も「クロールは完璧!片手でするだけなんて楽勝!」のつもりだったようですが、いざやってみると得意なはずの右の息継ぎでも、「あれ?なんで?難しい!」と、ビックリしてました。どうしても、息継ぎの時に前に伸ばした手が下がってしまうのです。このときはもう一度サイドキックに戻って、ビート板なしでサイドキックができるように練習します。

1,2,3で息継ぎ

そして最後に、1,2,3で息継ぎです。これは、手を3回かくごとに息継ぎをする練習です。つまり、左右交互に息継ぎをすることになります。サイドキックと片手クロールが左右両方で出来れば、割とすんなりできると思います。このとき、プルブイ(両足で挟む浮き具)を使うとやりやすいです。プルブイがなければ、ビート板を足で挟んでもいいです。

これができるようになれば、いつでも好きなタイミングで息継ぎができるようになるので、長い距離を泳げるようになります。そして実は、良いことはこれだけではないのです。通常、右の息継ぎが得意であれば、右の腕は肩から大きくきれいに回せますが、左の腕はそれに比べて回り方が小さく、左右がアンバランスになっている人が多いのです。

左右交互に息継ぎができるということは、左右の腕を同じように大きくきれいに回すことができることになり、左右のアンバランスが解消されます。そしてさらに、自然と体を左右にバランスよくローリングさせることができ、速く長く泳げることにつながるのです。

競技の際、息継ぎの向きはどちらか得意な方ですればいいですが、左右両方での息継ぎは良いこと尽くしなので、是非、練習に取り入れてチャレンジしてみて下さい。

練習を遊びにしよう!

以上はクロールに関するドリル練習の一部ですが、子供にとっては「練習」はあまり面白くはありません。なので私はすぐにこれらのメニューをさせたわけではなく、なんとかして、練習とは思わせず、楽しくこれらのメニューに取り組んでもらえる方法なないものかと考えていました。

そんな時、子供たちがプールで遊んでいる様子を見ていると、バタ足で平泳ぎができるか、ドルフィンキックでクロールができるか、などと手と足の動きをいろいろな組み合わせにして、「難しい~!できない~!」とキャーキャー言いながら遊んでいました。

子供は何でも遊びにしてしまう遊びの天才です。そこで、練習も遊びにしてしまおうと思い、「じゃあ、こんな泳ぎ方はできる?」と言ってサイドキックを教えると、「難しい~!」と言いながら何度も挑戦しています。右ができてきたら、「じゃあ、左はできないやろ?」と言うと、意地でもやってやると言わんばかりにチャレンジします。

そして次に「クロールで片手しか使ってはいけないゲーム!」と言って、片手クロールも遊びにしてしてしまいした。「練習」と思うとつまらくなります。皆さんも、遊び感覚でお子さんと一緒に、焦らずのんびり楽しんでみては如何でしょうか。

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